人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

昔はよかったか

積読在庫消化。

 

Kindle日替りセールでそこそこの評価だったので購入したんだと思う。

ご存じ養老先生と京都大学霊長類研究所の山極先生の鼎談。

 

養老先生はカメムシのアマチュア(?)研究家としても有名で、虫とそれを取り巻く自然の話、山極先生のゴリラや猿の生態と自然の話は素直に「へー」だったりする。

ja.wikipedia.org

中でも今西先生の「動物はその環境と併せて理解しなければならない」という言葉などは、重厚感を以て伝わってくるものがある。

 

で、まぁそれは良いとして、読み進めていくと「昔はよかった、現代(人)はダメだ」的な対談に聞こえてくる。

立派な先生方なので拝聴に値するとは思うものの、年寄りのお説教じみた展開になっていく印象は否めない。

 

日本の林業を再生し、間伐材を使ったエネルギー、などと言ってみても、原子力発電への依存度が明らかになった現在においては絶対成り立たないし、じゃあ昔に戻りますかといえば、実際には誰も望まないから現在の社会があるわけで。

「へー」の内容が深いだけに、ちょっともったいないなぁと。

 

まぁ、ご参考ということで。