積読在庫消化。
Kindle日替わりセールで購入。
評価が高かったので購入したのだが、開高健作品は読むのは初めて。
親父はサントリー勤務だったというのに…。
開高健氏はサントリー宣伝部の出身で、退社後も会社との関係は続いたのでコラボ作品は幼少期によく目にしたものであったが。
それはともかく。
高度経済成長期、64年の東京オリンピック直前の雰囲気を様々な角度から切り取ったルポルタージュ。
今よりもずっと汚く、乱雑で危険な東京が見えてくる。
そこを淡々と、多様な文体で描く。
開高健の良さが伝わったかというとなんとも言えない。
あまりに今と違う東京の姿に、そういう微妙な部分は覆い隠されてしまう印象である。
なんだかんだで、いい時代になったなとオジサンは思うんだよね。
蛇足ながら付け加えておくと、本書は結構長い。
雑誌連載が元なのだが、よくもまあこんなに取材したね、という感じ。
そんな長編で、あぁこんな時代もあったのだね、という本に、どれだけのお金と時間とエネルギーを割くべきか、正直微妙だと思うが、お好きな方はどうぞ。
まぁ、ご参考ということで。