正直なところ、小生の場合は自分自身がその質問に対する答えを持っていなかったので、キャリア相談の場面でこちらからお聞きすることはなかったと思う。
実際、軸のはっきりしている人は、レジュメを読んだり話を聞けばすぐわかるし、はっきりしていない人は、ご本人が軸を認識できていないので、他人がいくらほじくり返しても、はっきりしたことはよく見えないままな事が多い。
第一、「軸」ってなんだよ、という感じである。
ここで個人的な意見を申し述べると、「軸」というのは、「本気になった(本気で取り組んだ)経験」だと思っている。
仮に、経理一筋20年という人がいたとする。
確かに外形的な「軸」は、経理の経験だろう。
しかし、その人がはっきりとした意思もなく、ただなんとなく20年経験してきただけだったとしたら、果たしてそれは、「軸」と言えるほどしっかりした経験だろうか?
それよりは、たとえ経験3年だったとしても、本気で取り組んだと自信満々に語れる経理の人の方が、「軸」がしっかりしていると感じるのではないだろうか。
実際、20年の人材の方も、なんとなくの20年なら、ご自身の評価としても、「まぁ、経験といえば経理くらいのものなんですが…」というような自己評価なのではあるまいか。
翻って考えると、新卒の就職活動の時に、「学生時代に頑張ったことはなんですか?」という鉄板の質問があったと思うが、これも本気になった経験を問うていたものなんだと思う。
「軸」という質問に戸惑われることがあったとしたら、是非「本気になった経験」を振り返ってみていただいたら、と思う次第。
まぁ、ご参考ということで。