人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

新規事業アイデアの見切り時

新規事業立ち上げの経験のある方ならお分りいただけると思うのだが、アイデアを検討していく中で、色々難しい局面に遭遇していくことになる。

難しい局面そのものは、粛々と潰していけばいいので、実はそんなに「難しく」は無いと思っている。

 

寧ろ本当に難しいのは、「これはダメだね」と見切りをつける決断ではないだろうか?

基本的には、難しいポイントをなんとかクリアすべく、あれこれアイデアを出していくのだが、それも限界があるし、よしんばなんとか組み立てられたとしても、成功するかはまた別の話。

 

このまま検討を進めるべきなのか、それとも一度リセットするべきなのかは、本当に悩む。

誰も正解は持っていないし、誰も責任を取ってくれないし、しかも大抵は時間との戦いにもなってくる。

 

正解はない中で、小生が暫定的な指針として持っているのは、下記の三つの質問のうち、社内外の方から一つでも指摘されたら、見切り時なのでは無いか、というものだ。

すなわち、

①「差別化のポイントは何か?」あるいは「○○となにが違うのか?」

②「なぜ当社がそれをやらなければならないのか?」「なぜやるの?」

③「本当にやりたいの?」

である。

 

それぞれの質問が提示される意味合いや、なぜこの三つなのかという解説は、またの機会にと思うが、この質問が出たら、新規事業案としては負けだと考えていて、すなわち「見切り時」になるのではないだろうか。

でも、それでも諦めきれない、ということはあると思う。

 

それを受けて、もう一度考え、ブラッシュアップを図るというのは、まずは良い。

しかし、ブラッシュアップした上で、もう一度、三つの質問のどれかを問われたら、本当に見切り時ではないか、というのが、小生の見解である。

 

もちろん異論はあるだろうし、小生もあくまで暫定的な見解ではあるのだが、「進むも地獄、退くも地獄」という場面は現実に存在するので、上記のような指針で諦めていただくのも、小生の大事な役割だと思っている次第。

まぁ、ご参考ということで。