新規事業開発に関わる仕事に取り組んではや数年。
本ブログも転職ネタから、徐々に新規事業ネタに移行してきたが(最近は圧倒的に読書ネタだが、新規事業の情報源としての”仕入れ”が主な目的だったりする)、新規事業を求める企業の声も、日に日に強くなっている。
日本の会社は本当に新規事業が好きだ。
多分、日本に長寿企業が多いのも、時代の変化に沿って、新しい事業を作り続けて来たからだと理解している。
アメリカの企業は「選択と集中」が好きで、新しい機会は新しい会社がやればよく、その果実は投資家のポートフォリオで享受され、古くなった企業は割と良く潰れる。
この割り切りは、日本ではあんまり無い。
そんなこんなで、いろいろな企業と、いろいろな取り組みをさせていただいているのだが、小生の頭の中はいつも、「どうやって新規事業をやったことがある人を増やすか?」「どうやったら新規事業がどんどん生まれる組織になるのか?」で一杯である。
それで、やればやるほど思うのは、新規事業立ち上げの意思決定は非合理だということだ。
そこで思わず考えてしまう最初の疑念は、コーポレート・ガバナンスが効いた組織で、その非合理な意思決定ができるのか?ということ。
そして続く疑念は、新規事業は立ち上がってからの方が大変なのだが、苦しい中でさらなる投資をどうやったら決断できるのか?ということ。
さらにもう一つ、自分が取り組んでいることを否定しかねない疑念なのだが、事業環境が日々高度化、複雑化する中で、いち社員からの提案(ボトムアップ)で、果たして確かな事業が生まれるのか、というものである。
生まれることは生まれるのだが、イノベーションの主軸に置けるほどの質や量があるのかは、未だに答えはない。
明確に答えを持っておらず、故に絶賛試行錯誤中で、クライアントには申し訳ない限りなのだが、現実的には、「もはや実践あるのみ」なので、何らかの解を見出して行きたいと考えている。
実際、これまでも、試行錯誤の中からしか見えてこなかったのだし。
まぁ、ご参考ということで。