人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

アカウントは引き継げるがリレーションは引き継げない

小生はなんだかんだで営業っぽい仕事を、サラリーマン組織の中で続けて結構な年数が経つのだが、それを経て感じるのは、タイトルの通り、アカウントは引き継げるが、リレーションは引き継げない、ということ。
アカウントというのは、古く言えば「口座」、即ち「会社対会社の関係性」ということ。

それに対してリレーションというのは、「人間関係」なので、そりゃあ引き継ぐのは容易ではない。
前任者が「かわいい後輩なんで、ひとつ宜しくご指導願います」と言っても、クライアントの方から「○○さん、この間引き継いでもらった新人さん、やっぱアレでさぁ、○○さんに担当戻してもらえないかなぁ」、「いやぁ、そう言われちゃうとしょうがないっすねー」という場面を何度となく見てきた。

これはいいとか悪いとかではないかとと思う。
人間関係なのだから、後任が前任以上の関係性を作ればいいのだし、それが難しかったとしても、気に病むことはない、前任者ができなかったクライアントと、関係性を作れば良いのだ。

営業とはそういうものだと思う。
営業系の職種で転職の話が出た時に、転職希望者側も採用側も、一番判断を誤りやすいのがこの辺で、「ウチにはアカウントが沢山あるんだから、すぐに成果が出せますよ」という風なロジックにハマりやすいことが多い。

黙っていても売れるくらい商品が強力なら別かも知れないが、そんな商品はほとんど無いし、あったら営業の採用は不要であろう。
なので、営業である以上、会社の枠組みはアテにせず、ちゃんと自分でリレーションを構築することが大事だし、その前提のもとで、転職先で活躍できるかをよく考えたほうが良いと思う。

まぁ、ご参考ということで。