人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

「乗る船を選ぶ」

転職というものを、「乗る船を選ぶ」という例えで表現されることが時々ある。
これは結構奥行きのある表現だなと、折を見て思う。

一つの受け止め方としては、その船が何処を目指していて、どれくらい立派で沈没しにくく、船長や乗組員がどんな感じで、乗組員としてどんな待遇が受けられるのか、という目線で会社を選ぶという話。
まぁ、文字に起こすと当たり前の話になってしまうのだが、その船の次の航海が果たして成功するかどうか、そんな中で自分が分け前に預かれるかどうかを選ぶ、という感じだろうか。

さらに深い掘り下げをしていくと、行き先が決まっている中で、人が作った船と船員をポイッと渡されて、「じゃあ一つよろしく」みたいな展開はとても大変だろうなと思う。
そんな状況では、出来ますとも出来ませんともなかなか言いにくい。

逆に、行き先もふわっとしか決まっていなくて、船の建造やら船員集めから全部やってくれ、というのもそれはそれで大変。
とは言え、こちらに関しては、自分で関係各位と調整しながら作り上げていくので、結果がどうあれ、禍根を残すことは少ないし、何より楽しさが全然違う。

人が作った船に後から乗り込んで、周囲が納得する成果を出すのは本当に大変だし、それだったら自分で作ってしまった方がいい。
そんな楽しい機会に多くの人が出会えたらなぁ、なんて思う今日この頃。

でも、良く良く考えたら、株式会社の起源って、大航海時代の航海のためのスキーム故、転職の話と親和性があって当たり前なのかなと妙に納得してみたり。

まぁ、ご参考ということで。