人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

入社した時がピークという衝撃

小生がずっと人生訓としていることに、「『やれること』と『やっていいこと』とは違う」というものがある。
転職に置き換えれば、「『転職できる』ということと、『転職していい』ということは違う」というところだろうか。

この教訓で考えるべきことは、いろいろあるんだけれども、今日の話題は、求人企業側の状況の話だ。
中途採用に取り組んでいる会社は、基本的には先行き(の業績、事業)をポジティブに捉えている。

ネガティブだったら、多少人手不足でも、現有人員でなんとかしようとする。
で、問題はポジティブな見通しがいつまで続くのか、ということだ。

これが案外そんなに盤石ではなかったりすることがあって、個人的な経験でも、入社して短い期間に、アレ?となったことが2社ほどある。
お恥ずかしながら披瀝すると、1社は10人くらいの会社で、入社して1年ちょっとのタイミングで、新卒と中途で30人くらいの組織になった。
で、業界に逆風が吹いたのもあるし、社内的にも生産性が落ちたりして、業績はピンチになってしまったのだが、ある時オーナーに、「どういう見通しでこんなに採用したのか?」という質問をした際、それほど強固なロジックではなかったことがあった。
もちろんその場で全ての説明をしてくれたわけではないと思うし、経営は再現性のない判断の連続なので、今更その当時の判断をあげつらう気は全くない。

もう1社は、入社して3ヶ月でリーマンショックになり、もちろんリーマンショックを全ての問題の原因にしてはいけないと思うが、文字通り小生としては「あちゃー」という感じであった。
こちらも今更あげつらう気は全くないが。

ともかく、中途採用をしているということは、少なくとも経営スタンスとしては強気なんだ、ということを理解した上で、その企業の取り組む事業、企業の競争力などについて、冷静に引いた判断軸は持っておきたいところ。
そんなこと言い出したら、転職なんか出来るわけない、という各方面からのツッコミが聞こえるようだが、体験者としては一応後世に残しておきたい気持ちではある。

まぁ、ご参考ということで。