人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

異業種交流会を乗り切るコツ

新規開拓をミッションとしている人たちや、有名な事案の当事者の方々は、異業種交流会への参加という場面が避け難く存在する。

こういった機会で、ビジネスにつなげていくのは、そもそも難易度が高い。

 

その要因の一つが、参加者の多くが「機会を求める人」であって、「機会を提供できる人」ではないからだ。

そんな場面であっても、参加した以上は結果を残したいもの。

 

そのためには、先日のエントリで提案した通り、自己紹介のスクリプトを徹底的にブラッシュアップしておく、というのは「基本のキ」である。

その上で、初対面の会話の中で、相手が機会を求める人」なのか、「機会を提供できる人」なのかを、瞬間的に見極めていく。

 

まぁ、見極めるまでもなく、向こうから名刺交換に来る場合は、「求める人」である事がほぼ100%なのだが。

「求める人」とは、会話を続けても意味がないので、「お互い頑張りましょう!」という程で早々に切り上げる。

 

その上で、「提供できる人」に対しては、きっちりアピールをし、可能であればまた連絡するという宣言までは行っておきたい。

交流会の場面では、そのレベルで十分だと思う。

 

その場で深い話を試みても、あんまり記憶に残らないし、交流会の場面で長時間相手を拘束するのもマナー違反だ。

尚、そもそも声をかけるところからどうして良いのかわからない、という向きもあると思う。

 

先日読んだアメリカの記事では、そういう場面では二人組を狙え、とのことであった。

交流会の二人組は、同じ所属から参加した手持ち無沙汰な人たちか、知らない人同士で会話することになったが切り上げどきがわからない人たちの何方かで、第三者が話しかけると歓迎されやすいとのこと。

 

小生、身を以て実験したが、これは結構正しそうである。

皆さんも良ければ試してみてはいかがだろうか。

 

まぁ、ご参考ということで。

ウケる自己紹介について

最近、小生自身の自己紹介について褒められた機会があり、「そ、そうですか…?」という心象だったのだが、考えてみると、人前で自己紹介をしたり、自己紹介をするように促したり、という機会は、多分普通の人より多いと思う。

それは、会合や研修の運営なんかをしているからなのだが、大体そういう場面では、一分間の自己紹介をお願いする事が多い。

 

一分間の縛りは、主に運営時間の都合だが、あんまり長くても聞いている方の集中力が続かないし、一分間と言われれば、参加者の負担感も軽いので、ちょうど良いと思う。

さらに、一分間で喋ってもらう事として、三項目提示する。

 

自己紹介を行う真の目的は、参加者の相互理解と融和を促進するためのものだから、好き勝手なことを喋られても、あまり意味がない。

で、提示する三項目とは、

①経歴

②会に参加する意気込み

③「実は私は」

である。

 

それで、実際に小生は一分間位で自己紹介してみせる。

ポイントは御察しの通り③で、いきなり意外に思われる自己開示を要求すると、場も盛り上がるし、本人の「ガード」も下げさせる事ができ、一気に空気が作れると思う。

 

ビジネスでの一般的な自己紹介であれば、①仕事を中心とした経歴、②プライベート、③「実は私は」的なネタあたりが揃っていると良いと思う。

場の雰囲気が固ければ、②を小さめに③と統合するやり方も無難だが、記憶に残らない内容になるリスクはある。

 

因みに、人間が一分間で喋れるのは300字と言われている。

せいぜい2tweet、A4ワードで1/5ページ位である。

 

内容はよくよく吟味すべきだと思うが、ヘタな人ほど準備しないで臨むんだよね、大体。

まぁ、ご参考ということで。

本当は採用から

昨日は記事の更新をお休みしておりました。

大変失礼いたしました。

 

新規事業界隈で仕事をしていると、色々な会社と出会うし、色々な人と深い会話をする。

仕事の相談の一つに、新規事業がどんどん生まれてくるような会社の風土形成、制度設計といったオーダーがある。

 

クライアントも決して、制度やコンテスト一発でそんな会社に生まれ変わる訳はない、というのは百も承知でいらっしゃるのだが、新規事業開発で有名な会社と比較すると、現実的にはかなりの距離がある(これもクライアントは百も承知でいらっしゃるのだが)。

そもそも、そういう有名な会社は、偉い人が新規事業を立ち上げて偉くなっていたりするので、いちプレイヤーとして若手に負けない基礎能力がある上に、そこに経営視点が入ってくるので、若手が新規事業テーマで経営陣を驚かせるのが至難の技である。

 

それでもって、フィードバックが非常に的確で、アイデアコンテストなんかだとベンチャーキャピタルが出てきたりもするが、最新ビジネスの動向に長けたはずの、そこら辺のベンチャーキャピタリストより、俄然芯を捉えた話を、大企業のオジさんがやったりする。

それを受けたミドルマネジメントも、新規事業開発が組織ミッションの中にあるし、事務局もそういったことを踏まえた上で、丁寧な運営にがっちり取り組む。

 

そもそも若手は若手で、そういうことがやりたいという人が(全員ではないが)入社している。

そう、組織を変えようとしたら、大元の大元は、採用から変えていく必要があるのだ。

 

とはいえ、いきなり採用だけ変えても、若手が「死んで」しまうので、既存の組織を変える働きをしつつ、一昨日のエントリのように、「上司の上司」を担ぎ出すなど、やれる事はなんでもやりながら、若手の採用ターゲットをシフトしていく。

どんなに短く見積もっても、三年はかかる試みかもしれないが、既存組織の制度を中途半端に弄って、結果的に三年経過してしまうくらいなら、採用から変えてしまうのも、一つに視野に入れていいことではないかと思う。

 

まぁ、ご参考ということで。

 

 

上司の上司に会いに行こう

皆さんの上司はお幾つ位だろうか?

だいたい四十代か五十代だと思う。

 

小生は四十代に突入したばかりだが、普通の会社の四十代というのは、二十年くらい働いているわりに、小生も含めて経験がショボい事が多い。

80年代のバブル崩壊後に社会人デビューし、気がつけば「失われた十年」があり、いつの間にか「失われた二十年」になり、もうすぐ「三十年」になろうとしている。

 

その中で、新しいビジネスを開拓し、成功した人なら良いのだが、大概の人は、出来上がったビジネスの上で、それを一生懸命守ったり、改善してきた経験が中心だ。

そういう人たちに、若い世代が新しいビジネスプランを通じて、「夢を見させる」のは、本当に大変だ。

 

そう思うと、上司のさらにその上司の世代、今の六十代〜七十代のビジネス経験は、なかなか破天荒である。

会社も伸び盛りだったので、新しいことをたくさんやってきているし、先行投資型のビジネスプランも当たり前。

 

感覚的には、寧ろ彼らの方が若いというか、少なくともチャレンジ精神は旺盛だったのではないだろうか。

もし皆さんの会社の創業者や、引退された役員が顧問等で残って居られるなら、一度昔話を聴きに行ってはどうだろう?

 

エキサイティングなチャレンジにワクワクし、勇気付けられるかもしれないし、ひょっとしたら皆さんのビジネスを推進する根回しをしてくれるかもしれない。

きっと意味のある機会になることと思う。

 

まぁ、ご参考ということで。

制度は制度、運用は運用

新規事業提案のお手伝いをしていて、先日終わったばかりのプロジェクトで、制度や人事異動を伴えば、それで終わりという起案者の提案に対して、そりゃ運用までケアしなければ、絵に描いた餅でしょうというご指摘をさせていただく場面があった。

あたらしい事を提示すれば、一旦は完了と思われる人は意外と多くて、こちらとしては結構苦労してしまうのだが、制度や人事で事が済むなら、現状問題は起きていないはずだ。

 

大概の場合、その制度の運用がちゃんと行われていなかったり、行われているかどうかを、継続的にモニタリングする人がいなかったりすることに、そもそもの問題の真因があったりする。

これは人事制度界隈では、極めてベーシックな話題なのだが、こと事業提案、業務改革というテーマになると、運用まで思いが至らないケースはボチボチ存在する。

 

裏を返せば、運用面まで、出来うることなら撤退場面まで、考慮に入れた上で、起案をしなければ、意味のある提案にならないのだ。

当たり前の話なのだが、改めて言及して起きたい。

 

まぁ、ご参考ということで。

危機的な会社ほど、危機感がない

表題は著名な経営者の富山和彦氏(産業再生機構等歴任)が仰っていたことである。

今日たまたま、そんな経営危機についての話になり、思い出した次第。

 

小生は大企業を経て、小さな会社に転身をした。

はじめのうちはあり得ないくらい順調だったが、ある事件を境に、会社は猛烈な逆風にさらされることになる。

 

「すわ、修羅場」と覚悟を決めていた小生は、あっさり肩透かしを食うことになる。

そう、危機的な会社ほど、危機感がないのだ。

 

頑張らなければ潰れるという局面にあってすら、ほとんどの社員が、様子を見ているもの。

そこをただ、一人暑苦しく動いたところで、誰もついて来ず、結局収拾がつかないところまで行ってしまう。

 

自分が本気になって騒ぐほど、何一つ動かない社員のリアクションとギャップが開き、最終的に愕然とする結果をもたらす。

なので、あまり焦らず、コツコツと変化を起こして行くしかないのだ。

 

これは経験したことがある人にしか、中々理解してもらえないと思うのだが。

まぁ、ご参考ということで。

 

外部に繋がりを持つ

最近、「闇研究」「サイドプロジェクト」に興味があるので、ビジネスでの相談事を、そう言う切り口で見てしまうのだが、色々な企業でのイノベーションや人材育成についての課題を聞いていると、結局のところ、社員が自社のロジックで完結してしまっていることに限界があるのではないかと思う。

どうやったら新しい発想が生まれるのか、どうやったら強いビジネスパーソンが鍛えられるのか、そんな問いが多いのだが、アイデア発想研修で奇抜なことを考えても使い物にならないし、座学でMBAを取らせても、何でもできるようになるわけではない。

 

小生はたくさん転職しているので、どんな会社に入っても外人部隊だし、会社の中より会社の外の方が仲間が多い。

なので、その時所属している会社が、いかにズレているかというのは、結構詳らかに分かるものである。

 

そこで大騒ぎしても浮いてしまうので、基本的には求められない限り黙っているのだが、プロパーで育った人というのは、かなり凝り固まっていて、ものすごく簡単な問題でもてこずっている印象だ。

働き方改革なんて言うけれど、これまでの働き方同様、一つの組織に閉じた人間になってしまうと、結局苦しい思いをするのは当の本人ではないかと思う。

 

まぁ、ご参考ということで。