人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

キャリアって積み上げるものなのか?

時々お会いする方々の中に、CXO職志望という人がいらしっしゃる。
それ自体は全く問題ないのだが、その目標に到達する為に、「次のキャリアではあの経験、その次にはこの経験」という様なプランを考えている人もいる。

大変論理的だと思うが、個人的には幾つかの観点で、違和感を感じる。
まず、キャリアというのは不確定要素が強く、望ましいキャリアを得んが為には、いかに機会を掴むかが勝負だと思っていて、多少スキルや経験に穴があっても、積極的に機会を求めていくほうが大事だと思う(もちろん経験値が無駄だと言いたいわけではなく、優先順位として)。

それから、目指す様なキャリアゴールのポジションというのは、「リーダシップ」であるとか、「決断力」とか、定量化や記述が難しい領域での実績が求められ、勝負は「積み上げた経験を超えた何か」の様な気がしている。
リクルート創業者の江副氏は「経営とは学ぶものでも語るものでもなく、やるもの」という様なことを仰ったそうだが、極端な言い方をすれば、「積み上げるものではなく、やるもの」という感じだろうか。

もちろん、繰り返しになるが、経験を積むことを否定しているわけではない。
計画的なキャリア設計を語る方に限って、その設計通りに遂行すれば、向こうから機会がやってくるかの様なスタンスの方が、多い様に思うので。

「幸運の女神には、前髪しかない」というではないか。
まぁ、ご参考という事で。