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組織論は常にウォッチしているのだが、先日読んだ本の中でも言及されていた、ザッポスの組織文化に興味があり、手に取る。
いわゆる「感動体験」を追及するEC事業者で、その体験を生み出すために社員に対して自主性と創意工夫を求める文化の会社、という程度の理解だったので、これを機会に一度読んでおこうと思った次第。
内容としては、日本人のコンサルタントが関係者にインタビューを重ねながら、ザッポスの独特の制度、文化、採用について紐解いていく、というもの。
非常に平易な文章、構成なので、スルスルっと入ってくる一冊。
スルスルっと入っては来るのだが、なるほどザッポスのような組織文化の実現はなかなか難易度が高そうだ。
まずもって、独特の企業文化が差別化であり、それが完全競争から距離を置く戦略である、という前提がある。
そしてそのためには、目指すカルチャーを体現できる人材を採用し続ける覚悟と仕掛けがあり、なんとはなれば、合わない人間はさっさと辞めてもらう割り切りよう。
確かに、合わない人間に我慢して働いてもらうくらいだったら、いっそ辞めてもらったほうが組織が上手く回るというのは、小生の経験上もよくわかる。
小生の尊敬する先輩の言葉を借りれば「採用・配属・教育・評価・報酬・退社」に一貫性を持たせるということであり、極めて重要なのだが、一朝一夕にはなし得ない。
本当に強い組織というのは、そういうことなのだなぁと得心するのだが、この辺りのことに特進できるのは、日本の企業人だとリクルートOBとかになっちゃうのかな、なんていうことも考えたり。
まぁ、ご参考ということで。