人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

質問の仕方に気をつける

コンサルタントとして、新規事業のプレゼンを聞いたり、企画書のブラッシュアップをする機会は多くある。

当然、質疑応答が発生するのだが、いつも質問の仕方には気をつけている。

 

質問するときは、純粋に疑問に思うこともあれば、明らかに考え抜かれていなくて(ちょっと意地悪な感じで)突っ込みたくなる時も、正直にいって存在する。

そこはグッと我慢するとしても、だ。

 

日本語の構造というか、日本社会のコンテクストとして、質問する人間が意図せずに強い立場になることが多い。

生徒が先生に質問する場面とか、「ググレカス」と返してくる人もいるにはいるが、大抵は質問する側が「突っ込み」、答える側は相手が理解できるように説明する義務を負うようなシチュエーションである。

 

ましてやこちらは「コンサルタント」なんてハッタリを効かせた(?)肩書きだったりするし、クライアントによっては「先生!先生!」と持ち上げてしまう人もいるので、自然体で問い詰めるような立場になりがちで、そこに無頓着だと相手は萎縮するばかりで本当の答えを教えてくれない。

しかしこちらとしては、真意を聞くことで理解を深めたかったり、意図を問うことでもっと別のアプローチも見つけられないかを考えたいので聞いている。

 

そういった事態は、質問の表現を工夫することで、回避できないかといつも気をつけている。

以下はそんな例。

 

△なぜこんな事業案を考えたの?

○思いついたきっかけはなんですか?

 

△差別化のポイントはなに?

○他社に負けないところはどこですか?

 

△なぜこの事業をウチがやるの?

○当社がこの事業に取り組むと、どんな嬉しいことが起きるんでしょう?

 

△年率20%成長の根拠は?

○20%成長には、どんなストーリーが含まれているんですか?

 

果たして意味があるかは皆さんの判断に任せるが、こんな些細な工夫でも、起案者がどんよりと答えるか、嬉々として語り出すかの違いはあると思っている。

まぁ、ご参考ということで。