人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

「人類の未来」 読了 〜知的好奇心を刺激される〜

まずリンク。

人類の未来―AI、経済、民主主義 (NHK出版新書 513)

人類の未来―AI、経済、民主主義 (NHK出版新書 513)

 

 

サブタイトルにある、AI、経済、民主主義等々について、それぞれの「知の巨人」にインタビューを行ったもの。

このビッグネームの内一人のインタビューでも読むに値するが、揃えも揃えたり、である。

 

インタビューで語られるテーマは広く、サブタイトルの内容からさらに、シンギュラリティが来るか来ないか、地球温暖化は本当なのか、原子力発電はどうなのか、といったテーマまで及ぶ。

チョムスキーとカーツワイルはシンギュラリティについての見解がまったく違っていて、しかしながらそれぞれに説得力がある考えを披露しており、そういった「違い」を味わえるのも、こういった体裁の書籍の醍醐味。

 

インタビューの最後に、それぞれの推薦する書籍と、「幸福とは何か?」という投げ掛けがされる。

推薦図書はもちろん興味深いのだが、「幸福とは何か?」という問いに対して、一様に「わからない」と答えるのがまた印象深い。

 

「わからない」の後に続く言葉は、各人それぞれで面白いのだが、かくも「幸福」とは、曖昧な概念だと思う一方、概ね「人との繋がり」というような回答が多く、「なるほどな」と考えさせられる。

サブタイトルのテーマに興味のある方、長期の計画策定に従事する方々にとって、読んで損は無い一冊かと思う。

 

まぁ、ご参考ということで。