人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

貧しい記憶

続き。

 

これがなぁ。

全然覚えてないんだな。

 

香港を出て東南アジア、バンコク周辺を放浪する旅。

50年前のアジアは今より貧しいが、あまり変わらない気がする。

 

ちょっと前に目にした本書のレビューに、「人の親切に乗っかって旅を続けているのに、何かにつけて値切ったり上手くやろうとする著者の姿勢がいやだ」みたいなものがあり、そんなこと考えたこともなかったと思ったのだが、今回の読書体験では小生も非常に気になった。

非日常である旅から長く離れると、著者がすがる現地の人々側に気持ちが拠ってしまうのか。

 

今時のコンプライアンス的な感覚だと、客もちゃんと金を払えとなるのか。

いや、と思うんだが、これは我々が十分豊かになったからなんじゃないだろうか。

 

「そんなケチくさいことしなくても」というのは豊かな人の発想である。

戦後世代ではあるが、まだ日本が貧しい時期に生まれ育った著者が、戦後30年というまだまだ戦争リアルタイム世代が多く残る時代の旅である。

 

すでに日本は経済発展を成し遂げていたが、確実に今と違う時代。

そういう時代の旅行記に、一人の人間の人生を経ても、もはや共感することが難しくなっていっているなぁと思い知らされるのであった。

 

まぁ、ご参考ということで。