娘のコレクションを横取りして読む。
145種もの鳥類の骨格標本を大判フルカラーで羅列し、その特徴や違いを解説してくれるという本。
そんなのなんの役に立つんだと思いつつ、物事の真理に迫れるというのは価値があるし、知識は荷物にならない。
川上さんという鳥類学者はわりと悪ふざけした文章を書く人なので、そのノリを受け入れられるかどうかというのはあるが、一種一種丁寧に見どころを解説しており、「へー」の連続である。
竜骨突起のサイズと形で胸筋が窺い知れ、飛翔力が測れる。
上腕の長さと肘から先の長さのバランスで、飛び方がわかる。
足の長さ、形、頭蓋骨、骨盤、鎖骨、頸椎…。
生態が形を決め、形が能力を規定する。
そのメカニズムは驚異であり、ただただそれに感動する。
骨が並んでいるだけの本なので、ビジュアル的にちょっと特徴がある本ではあるが、大変感銘を受けた。
それにしても…舌骨ってなんだよ…これはヤバすぎるだろ…。
興味を持たれた方、是非ご一読あれ。
まぁ、ご参考ということで。