積読在庫消化。
池尾先生は日経の寄稿や各種のインタビューを読んできていて、極めて明快で信頼感のある論説を展開される人だなと思って来たが、著作を読むのは初めて。
一般向けの総論を主体としたものなので、池尾先生の個性は出にくいのだが。
金融とは、それを支えるプレイヤーとは、中央銀行の役割とは、といったことがわかりやすく、さらっと紹介されている。
本書の位置付けからすれば当たり前すぎる。
個人的には、今までビジネスパーソンをやってきて理解していたことの再確認にはなったかなと。
「あぁ、覚えてる」「それはそうだったよね」と。
しかしそれにしても、金融の世界は色々と変化がありすぎて、残念ながら本書も古さを感じる点は否めない。
端書きを読むに、初版が90年代、改訂版の本書が2009年(リーマンショック後)なので、その後もいろいろあったわけだ。
基本的なシステムは変わらないのだけれど、経済のグローバル化や量的緩和政策、財政規律であるとか、これからも考えていかねばならないことが山ほどあるのだ。
もちろん、インスタントに答えを求めるなよ、という自戒の気持ちは持っているのだけれど。
引き続きお勉強していきましょう。
まぁ、ご参考ということで。