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東急電鉄(現、東急)は色々ご縁のある会社だったりして手にとる。
同社の歴史、主に沿線開発の歴史と現状、今後についてを現役幹部が語った本である。
もう5年くらい前の本だが、結構時代が経ってしまった感じがするのは取り上げた素材が生の企業だからなのだろうか。
鉄道をはじめ、インフラのビジネスというのは、超長期の視点で整備し、そのインフラの上でどれだけの人の動きが作れるのか、というところが勝負。
鉄道網を敷設して周辺設備を整え、乗降客数を増やすのが「私鉄1.0」。
出来上がった鉄道網の中で、いかに人がグルグルするかをデザインするのが「私鉄2.0」。
で、もはや鉄道に乗ってくれなくても、沿線住民のデータを利活用してさまざまなアクションをとってもらおうというのが「私鉄3.0」、そんなところか。
とはいうものの、この国全体の衰退の流れは止められないので、なかなか難しいところはあるのだろうけれど、そっちに行くしかないよね、という気はする。
一方で、数々の企業再生が、本業をセオリー通りにしっかりやることで成し遂げられてきたように、鉄道ビジネスを再考する、すなわち小生がよく言う「本業の再定義」という筋もあるんじゃないかと思ってみたり。
色々考えさせられるね。
まぁ、ご参考ということで。