「ウルトラス」の衝撃か凄まじかったので、同じスポーツ関係で息抜きをしようと積読在庫を手に取る。
琉球アスティーダというのは最近始まったプロ卓球チームの一つ。
それほど詳しくは存じ上げないのだが、チームの創業経営者による手記ということで興味を持って買っておいたのだ。
とはいうものの、スポーツドキュメンタリーかスポーツビジネスの経営論を期待していた身としてはちょっと期待はずれ。
著者の来歴とチームを立ち上げることになった経緯、著者なりの経営論と、最終的には「はじめに志ありき」とでもいうような著者の理念に収斂する。
勝手に期待していたこちらが悪いんだけどね。
ところで、新規事業開発のコンサルをしていた時から思っていたのだが、志が大事なのは多くの人にとってわかっているんだけど、殆どの会社員に志なんていうものは無いんだよね。
あったら会社員なんてやってない、というべきか。
日本の会社は物理的にも精神的にも拘束が強いので、強い志を持てば持つほど会社が阻害要因になるし、志と仕事のベクトルが重なっていくと社畜化するという構造があると思う。
そんな考えがあったりするので、「志が大事だ」みたいな話を経営者の皆さんからされると、社員が志を持ったらいなくなるかもしれませんよ、なんて思ったりして複雑な気分になるのである。
個人の人生にとっては、もちろん大事なことなんだけれどね。
いいこと言っているのに、なんだかなぁという気分になってしまう一冊だった。
まぁ、ご参考ということで。