人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

目の前のものに囚われすぎるな

武術研究でこんな本を買って読む。

 

三月くらいから、今後合気道とどう向き合っていくかを色々考えていて、インプットを重ねている。

日本の武術は空手を除いて剣術がベースなので、居合も独習してきたし、亡き師匠も若い頃嗜まれていたこともあって、改めて手に取った次第。

 

古流剣術、居合の数派を納め稽古を重ねておられる著者による解説書。

居合をやっている人、小生のようなマニア以外にはなんの役にも立たない本。

 

なので中身を詳しく書いたりしないが、亡き師匠が仰っていたことと同じ内容もあったりして、小生的には納得感もあるし、懐かしくもなる。

著者が再三警鐘を鳴らしているのは、居合は確かに優れたものを多く含むが、あくまで剣で戦う技能の一態様でしかないので、それを全てと思ってはいけないということ。

 

まして居合は単独で稽古し、その見た目の良し悪しを評価することになるので、武術としての本義から離れがちであると。

これはね、合気道も含め、なんでも良くある話だと思っていて。

 

一つの芸事に専心しながら同時にそこから自由であること、相対化できること。

これはある程度納めた人間は必ず意識しなきゃいけないことだと思っている。

 

そんなことに改めて気づかせてくれた本なのでした。

しかし、こんな思い出に残る師弟関係を持てた小生って、ほんと幸せな人だなぁ。

 

まぁ、ご参考ということで。