中国古典繋がりの積読在庫はまだまだ出てくる。
もともと二冊構成の本をまとめ直したものなので、まあまあ長い本。
論語の原文と渋沢栄一による解説、そしてその解説を裏付ける過去のエピソード、みたいな構成。
原文の引用も解説もしっかりしていて、小生の欲求を満たしてくれるのだが、エピソードが面白い。
幕末の動乱期に生きて、様々な実業を為した人だから、エピソードが面白くないわけはないのだけれど、西郷隆盛に会った時の話とか、板垣退助はこんな人でとか、大久保利通とはどうも反りが合わなかったのだが、みたいなことを現代語で語られると、「おぉ、会ったことあるんや、やっぱり」と思ってしまう。
本の内容ではなくて、そっちに感想が引っ張られてしまって面目ない限りなのだが、歴史の手触りというか、ほんのすぐ側に教科書で習ったことがあったんだなと思うと、ドキドキしてしまう。
ということで、論語のことは完全に右から左になってしまったので、ちょっとまた別の本で勉強し直さないと、という顛末である。
まぁ、ご参考ということで。