人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

誰が読むんだ?あぁ、俺か…

ポイント還元セールで買っておいたこんな本を読む。

 

キャッチ・アズ・キャッチ・キャン、通称CACCというのは、イギリス発祥の古いレスリングのスタイル。

古い「プロレス」のスタイルと言っても良いのだけれど、この本を読む限り、これはきっと歴史のどこかで、ショーとしてではなく競技として確立していたんだろうなと強く感じたので、レスリングのスタイルと書いた。

 

古今東西の武術・格闘技の類いは昔から好きで研究してきたけれども、この本はAmazonのレビュー通り非常に刺激的で面白かった。

「なるほど、そうか、こうやるんだ、へ〜」の連続。

 

実は小生が合気道で紐解こうとしている方法論と同じコンセプトがあったり、著者も「何故か」と前置きしながら合気道の技があったり、というのも個人的には興味深かったポイント。

この本を読んで全てをわかった気になってはいけないのだが、戦いがどう始まり、どのような攻防があって、どんな終わり方をするのか、しっかり流れで説明されていて、ちゃんとした競技として成立している奥行きを感じるのだが、同時に、こんなちゃんとしたものが競技として今や存在しておらず、プロレスの中の一つのスタイルとして片鱗を見せるのみ、というのが切ない。

 

なんか、ちゃんとした競技として復活させ、普及させたい(そして自分も練習してみたい)と思うのは小生だけではあるまい。

それにしても、こんな本を買って読むのは誰なんだろうか。

 

読んだって練習できる環境の人はほとんどいないだろうし、せいぜいプロレス同好会の部室に一冊あれば良いくらい?

ブラジリアン柔術でも応用できるテクニックもなくはないけど、この本を読まずとも山ほどテクニックはある武術だし。

 

買っておいてなんですが、誰が読むんだ?と激しく思う良書でした。

まぁ、ご参考ということで。