人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

ネイティブこそ知らない

書き方、ライティングに続いて日本語だ、ということでこんな本を読む。

 

結論から言うと、ライティングとの連続性は全くないが、目から鱗、「へー」だらけでとても面白かった。

我々、学校で文法の授業を受けてきたが、著者によると、あれは古文との関連を教えるためのもので、言語学的な日本語文法、特に外国人に教えるための日本語文法は全く別で、本書はその別物の方を解説してくれている。

 

そう、ネイティブの日本人が全く知らない日本語文法なのである。

そしてネイティブの日本人は全く意識することのない文法なのだが、解説されればされるほど「確かにそうだ!」「そうか、そういうことだったのか!」「確かにこれは外国人には分かりにくいよね…」の連発。

 

だって、「私が」と「私は」の違い、説明できます?

できないでしょ?

 

でも何らかの意図を持って使い分けてますよね?

本書の説明を読んで、小生は「おぉ!」と思わず声をあげそうになりましたよ、はい。

 

ほら、もう読みたくなったはず(笑)。

それはともかく。

 

こういうクリアな解説って、きっと外国人に説明する中で生まれてきたんだと思う。

なぜならネイティブは無意識だから、無意識を説明することはできない。

 

自身を知るためには他者との対話が必要。

そんな教訓を噛み締めつつ、本を閉じたのであった。

 

そういえば亡き師匠も言語学には一家言お持ちだったなぁ。

本書について語り合ってみたかったです。

 

まぁ、ご参考ということで。