文化人類学系の繋がりでこんな本を読む。
これもKindle日替りセールでレビューが高かったので購入。
社会学系のエッセイという感じで、ネイティブアメリカンのシャーマン的な人が登場したり、インドでの旅の体験が綴られたり、というところ。
全体に現代社会のあり方に対する疑問、古代から続く共同体への憧れ的なテイストが底流にあるようだ。
もう一つ、これは時代性だと思うのだが学生運動に代表されるような、共産主義革命の理想を追い求めた世代特有の匂いというか、アプリオリな価値観みたいなものがあって、「コミューン」という話に繋がっていく。
この辺が受け入れられるかどうか、特に今の若い人なんかは全然ピンとこないんじゃないかなと思う。
武道の世界でも、その当時の時代性を反映して、哲学・思想的アプローチで読み解こうとした人達もいたんだよね。
小生の師匠もそういう人だったけれども。
師匠は「どんな哲学も時代の哲学である」と仰っていて、つまりその時代の空気というか背景というか、そこからは自由になれないんだよ、ということを説いてくれた。
さて、今の時代性から我々は、社会を、個人を、武道をどう読み解いていくのだろうか。
少なくとも、日経あたりが騒いでいるバズワードを真面目に受け止めるレベルじゃダメなんだぜ、と。
まぁ、ご参考ということで。