人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

折れない心とユーモアと

最近話題になったこともあり、積読在庫からこんなのを引っ張り出す。

 

まさにタイトル通りの本で、NHK取材班がJAXAの選抜試験と候補者に密着した記録。

なるほどこんな試験をやるのね、と思いつつ、実際の仕事に関する適性を見るものなので、「そりゃそうか」ということで驚きは無い。

 

憧れで入ったとしても、実際に宇宙に行くためには平凡な給料で何年も訓練を続けて、そして順番待ちで何年後になるかはわからないというキャリア、簡単にミスマッチになりそうである。

なので、志望動機とか、宇宙飛行士になれたらどうしたいのか、とことん突っ込んでいく。

 

その上で過酷な環境でのリーダーシップ・フォロワーシップを見る。

なお興味深いのは、合格後の訓練先であるNASAでも行われる彼らの面接試験。

 

彼らは輪をかけて、もう完全なメンバーシップ型雇用に見られるような、人となり・性格や仲間としての相性を見る面接なのである。

一歩間違えれば何十人もの命を失い、莫大な損失が発生する宇宙飛行士という仕事を、完全に逃げられない閉鎖空間で、国籍や属性が全然違う仲間達と24時間ひたすら続けるのである。

 

そこに求められるのは、どんな困難な局面でも諦めない心。

そして場の空気をいつも気にかけ、和ませられるコミュニケーション能力とユーモアのセンス。

 

仕事はなんでもそつなくこなす方が良くて、60点で充分。

なんか結局のところ、どんな仕事もこういうことだよねと、取り立ててスキルのない小職は強く思うのであった。

 

まぁ、ご参考ということで。