こんな本を読む。
普通に面白いビジネス書だけれども、特別真新しい内容が書いてあるとは思わない。
というより、よく言われていることを本当にちゃんとやるかどうか、という問題なんだなと考えさせられる。
著者は大手外資IT、ベンチャー創業→大企業と資本業務提携→大企業側のCTO就任という、やっと日本でもそんな事例が出たか、という人。
そんな人のノウハウのあれこれが、キレの良い編集と共にあれこれ載っているので非常に読みやすく、普通にお勧めしたい。
本書の帯にある「谷を埋めるな、山を作れ」という言葉に本当に共感した。
欠点を補うのではなく良いところを伸ばせ(作れ)、という意味だが、著者は「谷には強い引力がある」と語る。
そう、人は気がついたら欠点を埋める努力をしてしまう。
それも無意識に一生懸命。
その果てに、まっ平だけれども誰からも愛されないプロダクトが出来上がる。
それは本当に悲劇。
小生も似たようなことを偉そうに言ってきたが、今の仕事ぶりを振り返ると、一生懸命「谷」を埋めてるんじゃないかと背筋が寒くなる。
そんなことより、一生懸命武器を磨かなければならないのだ。
自戒を込めて。
まぁ、ご参考ということで。