人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

こんな仕事がしたい

友人のFacebook投稿で目にして、思わず読んでみる。

 

読みだしてから知ったのだが、時期としてはちょっと前。

服部氏の在任は1966年から71年とのことなので、まだ戦争の記憶も生々しい時代かと思う。

 

服部氏自身も海軍予備役出身だし。

退官後に日銀に入行、46歳でルワンダ中央銀行の総裁に就任し、同国の立て直しに奔走する記録。

 

増補版として、彼の国の大量虐殺事件当時に寄せた手記と、別の方による服部氏の業績に対する論評が追加されている。

ちょっと長い本。

 

しかし、カッコ良すぎるぜ服部さん。

「なんでそんなところに」という未開の土地に赴き、大統領と心を通わせ、現地の人々を理解しようと努め、その国の利益を第一に、旧宗主国の関係者やIMFの幹部たちとも堂々と渡り合う。

 

着眼大局・着手小局で色々な取り組みに骨を折り、心を砕き、経済の発展に貢献する。

心根は熱いものがあるはずなのに、あくまでもクール。

 

親しくしてくる人達は自分の立場をみて取り入ってくるのであって、そこで浮ついていては判断を誤るからと、あくまで現地の人達とは心理的に距離を置くが、ルワンダの発展のためにという目的のためにはとことん戦う。

最後、「戦の勝利は兵に依り、敗北は将に拠る」と述懐して去っていく。

 

昔のエリートってホントすごいなと思う。

300万の民のために、全身全霊を捧げるというのは、なんと素晴らしい貢献であったろうか。

 

いや羨ましい。

こんな仕事がしたいと、心から思うのであった。

 

日銀監修でどなたかシミュレーションゲームにしてくださいませ。

必ず買うので(笑)。

 

まぁ、ご参考ということで。