ま、ブラックな会社もあって、先日紹介した本の通りそれは社会課題なんですけれども。
とはいえ、学校を卒業して新卒入社すれば、たいてい社長候補である(限りなく可能性は低いかもしれないがゼロではない)。
いや、社長になってくれる人材が埋もれているのなら、それほど喜ばしいことはない、というのが組織・人事側の見立て。
無茶を要求されるが、応えていけばそれなりの報いは用意されている。
ま、時代の変遷とともに、社員にとって割に合わない取引になってきているけれども。
海外はそういうわけにはいかない。
特にヨーロッパの労働者というのはシビアで、やることが定型化されていて待遇も伸び代がない。
上を目指すには相当な努力が必要とされ、不安定である。
こんな本を読む。
近現代の中でイギリスの労働者階級がどのような待遇を受けてきて、今何を考えているのかという良くできたルポ。
アカデミックな調査にも援用できそうな良書である。
本書のタイトルに「反乱」とあるが、この一連のブレグジットをめぐる動きは、イギリスの労働者にとっての戦いであることがよくわかる。
そうでもしなければならないほど、追い込まれていたということだ。
日本の若者の投票率が低いことが問題視されたりしているけれども、日本はまだまだ戦うほど追い込まれていないのかな、なんて思ったり。
あるいは民主主義が生まれた国の気質なのかしらとも思ったり。
まぁ、ご参考ということで。