新規事業のコンサルタントの仕事というのは、事業そのものだけではなく、事業を生み出す仕組み、その要素である人材育成とセットでオーダーを頂くことが多い。
まぁ、会社が掲げるソリューションによるのかもしれないけれど。
そうなると研修メニューを組むこともあるし、その中でチューターもやれば、場合によっては講師役を務めることもある。
十数人〜数十人を相手にワークショップを設計し、運用するというのは、なかなかにプレッシャーであるのだが、そういう巡り合わせなのでやるしかない。
幸か不幸か、小生自身の根性が曲がっているので、研修やワークショップの類いを役に立たないものとして見ているタイプ。
しかも終了後のアンケートで「大変満足」に丸をして返す、運営泣かせの性格。
そういう小生が参加者だったとしても、「まぁ悪くなかったな」「そこそこ面白かったな」というレベルやコンテンツを目指し、コンテンツを磨いていく。
若干批判的なオーディエンスを想定して、その人たちでも「良かった」と言わしめる準備をしっかり行う。
本番通りのリハーサルまでは面倒だが、脳内のシミュレーションくらいはしっかりやり切る。
「もう準備はいいや、疲れた!」くらいまで仕上げて臨めば、本番は開き直れるので緊張しない。
「気に入らないならクビにして別のヤツ連れてこいよ!」くらい開き直れれば、上場企業の役員陣をズラリ前にしたプレゼンでも緊張しない。
むしろ、どうやったら分かり合えるか、というゲーム感覚に持っていけるので、始まってしまえばもう楽しい。
結局、ちゃんと準備やれよ、という話でしかないんだけど。
こんな本を読む。
ファシリテーションと言いつつも、しっかり話を聞き、相手の思考を引き出す態度、スキルの指南書。
もうこの辺は21世紀に生きる人間の基本スキルのような気がするが。
基本だから大事なんだけど、ファシリテーションには限界もあると思っている。
というのは、参加者の頭の中を引き出すことはできても、そこを超えることは難しいから。
組織の課題に応じ、色々試みを変えるのが良いと思う。
まぁ、ご参考ということで。