人間到る処青山あり

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「臆病者のための億万長者入門」 読了 〜金融版「不都合な真実」〜

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臆病者のための億万長者入門

臆病者のための億万長者入門

 

 

これもまたKindle Unlimited固め読みの一冊(これで打ち止め)。

橘氏の著作は折に触れて読んでいるが、金融の、それもリテール部門の中にいた人間としては、「よくぞ言ってくれた」という話が満載なのである。

 

なんとなく資産運用くらいやらなきゃいけないのかな、と思っている人、あなたは既に金融機関のカモにされかかっている(小生の見解)。

本書を読んでから資産運用をするかしないかを考えても遅くはない。

 

本書はもともとマネー雑誌に連載されていたものをまとめたものなので、一つ一つのテーマがまとまっており読みやすい。

初心者に対して、株式、為替、年金、不動産など、きっと気になるであろうテーマを、エビデンスに基づいて説明してくれる。

 

そのあけすけな真実は、カモを待ち構えている金融機関などにとっては、とても不都合な真実だし、さらに言えば「人によって意見が分かれる」レベルではなく、定説として合意がとられているものがほとんど。

象徴的なのが不動産の話で、マイホームを投資と考えれば、これほどセオリーを外した投資はないのだが、自分のテリトリーを確保したいという動物的な本能があるから、需要が止まない。

 

人間というのは不合理な存在で、そこを逆手に取るから投資運用の世界は成り立っていると言えなくもないのだ。

本書を読んでも億万長者にはなれないと思うが、橘氏の書籍の中では(内容に代わり映えはしないが)読みやすい本だと思うので、投資初心者やマイホーム購入前の若い世代などには、是非お勧めしたい。

 

まぁ、ご参考ということで。