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なんせ国家元首が変わるタイミングなので。
国家について考えてみようかということで積読から取り出して読む。
小説家、評論家として有名だが、昨年亡くなってしまった橋本治氏による著書。
よく確認せずに買ったのだが(Kindleポイント還元セールだった)、内容としては高校生から大学生あたりを対象にした啓蒙の書といってよかろう。
そうか、選挙権を持つお年頃で読め、ということなのだなと今、気が付いた。
さて、内容であるが、「国家とは」「民主主義とは」「その中で我々は何を考えるべきなのか」といった重たい話を、読者の知的興味を切らすことなく平易に軽妙に語っていくという結構凄い本である。
例えば国家には「人」を中心にした捉え方と「領土」に着目した捉え方があり、英語で言えば前者がnationで、後者がstatesである、とか。
長い本ではないが、そんな感じで「へー、なるほど」という間に一気に読める印象である。
途中、福沢諭吉の「学問のすすめ」を援用したりしているが、その趣旨同様、「投票したい候補者が居ないから」などの言い訳をせず、自分たちの国について、一人ひとりが地に足をつけてしっかり考えろ、というメッセージだと受け止めた。
18歳の小生が本書の内容を受け止めた切れただろうかと考えると若干の不安を感じるが、きっと娘はもっと賢いはずだと信じて、18歳になったら渡したい本だと思った。
まぁ、ご参考ということで。