人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

ストックビジネスは下りのエスカレーター

何度かストックビジネスとフローのビジネスについては書いているのだが。

多くの人が憧れるのか、ストックビジネスの新規事業計画は、たくさんレビューしてきたけれども。

 

ストックビジネスを「継続課金型」と呼ぼうが「サブスクリプション」と呼ぼうが「チャリンチャリンビジネス」と呼ぼうが、それはまあ何でも良い。

時に「積み上げ型」という言い方があるのだが、これはややミスリードする可能性があると思っている。

 

ストックビジネスの事業計画は、所謂ホッケースティック型(Jカーブ)ではなく、「順調に」右肩上がりになるものなのだが、ミスリードされた事業計画は、売れるプロダクトさえ作れれば本当に積み上げ型になると信じているかのような甘さがある。

あたかも上りのエスカレーターのように、作って仕舞えば立っているだけで上に連れていってくれるかのよう。

 

ストックビジネスで考慮を忘れがちなのが、ユーザーは自然に離脱するもの、ということ。

これが「積み上げ型」とは言えない要素で、この離脱率をどう考えるか。

 

そしてサービス維持の為の投資。

競争激化に伴う追加のサービス開発、販促費の高騰、突発事象。

 

余程革新的で独占的なビジネスモデルでなければ、何もしないと実はユーザーは減っていくし、維持するだけでも金がかかる。

つまり、立ち止まっているとどんどん下に行ってしまう、下りのエスカレーターというのが実際。

 

普通に歩いて現場維持、走らないと上には行けないのがストックビジネス

そう、何ということはない、普通のビジネスと一緒である。

 

もちろん差別化戦略とか、市場の独占も重要なポイントで、ここをうまく作れていると、離脱率も販促コストも変わってくるのだが。

まぁ、ご参考ということで。