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新規事業開発に従事しておきながら、まだ読んでなかったのか、という誹りを受けそうであるが、恥を忍んであえてアップしておく。
読もう読もうと思いつつ、人のレビューとか紹介記事で読んだ気になり、今更になりました、ハイ。
Yコンビネーターというのは、シリコンバレーで、まだアイデア段階の起業家に小額出資をしつつ、3ヶ月間で投資家のロードショーの場を用意するブートキャンプの運営団体(?)である。
いわゆるインキュベーターはオフィス提供とセットになっていることが多いが、彼らは場所貸しではないし、いわゆるベンチャーキャピタルでもなく、組織だっていて面倒見の良いエンジェル投資家みたいな存在だろうか。
本書は、そんな彼らと、そのブートキャンプに参加した起業家たちの3ヶ月を追ったレポートである。
小生の新規事業関連のコンサルティング業務と、彼らの業務は近いと思う(僭越だが)。
彼らのアドバイスと同様のことは小生も伝えるし、「よくそこまでいうな〜」と思うところもある。
もちろん、なるほどそういうアドバイスもあるかと勉強になるところも多数。
本書を読んだ率直な感想として「結構振り切ってるな」とは感じた。
彼らが支援のターゲットとしているのは、二十代でエンジニアで身一つでシリコンバレーに来られる身軽さとある種の無謀さも持ち合わせた人達。
面接して信頼できるチーム(チームであることが前提)と判断すればまず出資。
本書で記載されたブートキャンプは63チームが参加していたのだが、その全63チームに出資し、その中の1チームが大化けすれば良いという、いかにもシリコンバレーらしいやり方。
近しい業務をやっていた立場からすると、ここまで振り切って、一度同じようなことをやってみたいなぁ、というのが率直な感想。
若者にチャンスを提供するの、もはやオジサンの最大の楽しみなんでね(笑)。
また、企業で新規事業に関わる人達にとっても、有益な一冊だとも感じた。
新規事業を立ち上げるとはどういうことか、適性のある人材とは何か、リアルに身につまされるものがあると思うので、未読の方は是非。
まぁ、ご参考ということで。