今回の事態を受けて、リモートワークが多くの企業で導入されていると思う。
とはいえ、すべての仕事がリモートで完結するわけではないから、必然的に「不要不急」の仕事が洗い出されるだろうし、当然「それは今後も必要なのか?」という問いに発展していくと思う。
日本企業の無駄な会議、無駄な資料作り、無駄な調整(コミュニケーション)が減ることを願ってやまない。
一方で、リモートワークに即座に対応できた企業、なかなか対応できないでいる企業も明らかになった。
リモートワークの対応どころか、こういった事態に事業継続そのものが難しくなった企業・業種、そうでもない企業・業種も明らかになっている。
今後、就職先・転職先として、今回危機に陥った業種は、事態が落ち着いた後、人気を回復することはあるのだろうか?
思い返すと、バブル崩壊とか金融危機などがあって、不動産や金融業界は相当の浮き沈みがあったけれども、就職人気ランキングなどでは一定の人気を維持していたし、業界が盛り返せば盛り返していったと思う。
そういう意味では、「喉元過ぎれば」いずれまた、というシナリオは考えられる。
一方で、一度リモートワークを体験すると、会社に来る必要性がそれほど多くないことを体感した人たちや、飲み会や会合の類が無ければ無いで何とかなると思う人たち(小生含む)が、元の習慣に戻ることなく、これまでの産業・企業から去っていくシナリオも考えられる。
さしたる根拠はないのだが、個人的には後者のシナリオの可能性が高いんじゃないかと感じている。
ここ何年も日本は、高齢化・人口減少という危機が目の前にあるにもかかわらず、成長への希求を止めずに進んできた。
不要不急の業務が沢山ある中で、人手不足をなんとかしながら、といった形で既に無理が来ていたところに、今回の事態である。
「これを機会に、やめてしまえばよいのではないか」という空気感が、ポジティブな心情からも、ネガティブな心情からも伝わってくるような気がする。
そうなると、またあの元の状態に、というのはなかなか進まないのではなかろうか。
人気も無く、閉店だらけの銀座を歩きながら、5年後の我々は今をどんな形で振り返るのだろうかと考えてしまう。
まぁ、ご参考ということで。