人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

「大日本史」 読了 〜これはこれで〜

リンクはこちら。

大日本史 (文春新書)

大日本史 (文春新書)

 

 

お金の流れでばかり歴史を見ていたので、久しぶりに別の切り口で、ということで積ん読在庫から本書をセレクト。

中東を専門とされる山内氏と、我らが佐藤優氏の鼎談という立て付け。

 

大日本史」とは言うものの、内容は近代史で明治初期から太平洋戦争まで、各国の動きと並べて日本史を語り合っていく内容。

識者二人の対話形式なので、読み物としてはすんなり入っていく。

 

読後感としては、お二人のスタンスが結構「出ている」な、というのが第一印象。

山内氏は、比較的「優れた昭和天皇と貶めた軍部」というスタンスがはっきりしている。

 

一方の佐藤氏は、やはり外交、キリスト教、そして氏の個人的な研究対象でもある沖縄の観点が登場する。

そういった部分の是非はあるにせよ、これもまた一つの観点として面白いと感じた。

 

直近で「お金の流れ」を追っていたので、本書を読みながらも、「金の流れ的にはこうだったな」とか、「そうは言っても経済力としてこうだったんじゃないか」みたいなことを考えてしまった(苦笑)。

それにしても、特に日本史・世界史が好きだったわけではないのだが、ビジネスの理解をしたくて読んだこのジャンル、結構積み上がったな、というのが最近の個人的な感覚で、そういう意味でも本書での新しい発見はあまりなかったのだが。

 

近代史をあまり学んでこなかったな、という方にとっては、本書は多くの発見があるかもしれないな、というところ。

まぁ、ご参考ということで。