人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

「クレイジーで行こう!」 読了 〜読んでいて楽しいベンチャー物語〜

まずはリンク。

 

日経ビジネスオンラインでの連載を目にしていて、面白い人もいるものだと注目した著者による一冊。

基本的にはその連載をまとめた内容である。

 

著者は、一時期話題になったロボットベンチャー(googleへの売却を果たした)の経営者であり、本書でも経緯が記されているが、2回目のエグジットも果たしたシリアルアントレプレナーである。

本書では、その2回目の起業・経営にまつわる記録や著者の思いが率直に綴られており、非常に面白い。

 

シリコンバレーの地において、異邦人(とはいえ現地の人々はほとんど移民だったりするが)がスタートアップを運営する難しさや、採用や資金調達の試行錯誤、そして万国共通であろう優秀な人材との向き合い方など、かたや説明に納得しつつ、かたや異国の地での困難さにため息をつき、手に汗握りながら読了してしまうのである。

著者のビジネスが成功することを願ってやまないのは良しとして、実力がありながらナイスガイという人物の集まりを作れるのか、ということに関しては、まだまだこの国は発展途上だろう。

 

雇用の流動性は、昨今かなり当たり前となった感はあるが、これだけの一線級のひとびとが、自分の成功のために日本で広く機会を求めるには、もう少し時間がかかるだろうなと感じてしまった。

そんな感傷はさておき、ベンチャーの創業ストーリーとして、かなり面白い一冊なので、「ベンチャー」「スタートアップ」という単語に興味があるかたであれば、ぜひ一読を進めたい。

 

何より楽しく「リアル」が学べる一冊だと思うので。

まぁ、ご参考ということで。