こんな記事を読んで。
まぁ正直、松下幸之助氏や稲森和夫氏が会社員として残ったとして、社会的に大きなインパクトを残せたかどうか、というのは解らないのだが、少なくともあれだけの偉業を成しえた素養を持っていたのだから、会社としてそんな人材を生かしきれなかったというのは、大きな機会損失だったとは言えよう。
もちろん、起業したからこそその才能が開花した可能性もあるので、あくまでも「タラレバ」議論でしかないのだが。
ここのところ読み続けているリーダーシップ論、マネジメント論では、いかにメンバーの能力を生かすか、という観点で書かれていることが多い。
とはいえ、いかに組織構成員の能力を生かすか、というテーマは、昔から語られていたにも関わらず、今なおその重要性が問われている。
ということは、「わかっているのに出来ない」か、「実践していても、あまり実を結ばない」タイプの問題だ、ということなのかもしれない。
「わかっているのに出来ない」は、人の親として、子供に対する態度を思えば、胸にグサリと響くものがある(個人的には、逆に子を持ったからこそ出来るようになった部分もあるかもしれないけれど)。
「実践していても、あまり実を結ばない」というのは、一生懸命支援したとしても、なかなか思った通りに育ってくれない(松下幸之助なんて一握りだ)というのは、部下を持ったことがある人間なら、必ず経験していることだろう(これも結局、子育てと同じなのかもしれないが)。
期待して裏切られ、また期待して裏切られ、というのは、正直かなり堪える。
「わかっているのに出来ない」し、「実践していても、あまり実を結ばない」けれど、必要であり、重要である取り組みとは、なかなかにつらいものである。
だからこそ、営々とその重要性が語り継がれているのかもしれないけれど。
まぁ、ご参考ということで。