新規事業開発、新サービス開発において、最後の最後に手こずるのが、ネーミングだと思う。
余程の確信があるか、肝入りのプロジェクトでもない限り、ネーミングのところで広告代理店などに発注する予算は、普通ないのではあるまいか。
そうなると、企画者自らで考え、会議体に諮るという形になるのだが、ここが結構手こずるのだ。
小生も外部から伴走していて、あまりに苦戦するので、何冊か本も読んだりした。
「1行〜」はマーケティングのケーススタディとしても面白いので、ご興味があれば。
「ネーミング辞典」も面白いのだが、眺めているだけで時間が過ぎていくので、実務向きではないと思う。
ネーミングが厄介なのは、多くの会社で意思決定のルールが存在しない為に、最後は偉い人の「鶴の一声」になってしまうことだ。
今のところ小生がオススメしているのは、企画者で一つに決めようとしないこと。
多数の(無数の)候補名を絞り込むロジックを偉い人に提示し、そのロジックで絞り込まれた中から決めてもらうという手順だ(フツーだ(笑))。
絞り込むロジックだが、
・機能、特徴、こだわりが反映されているか?
・購買決定権者のプロファイルにマッチしているか?
・商標、景品表示法等、リーガル、コンプライアンス的にクリアになっているか?
あたりだろう。
自社の他の商品、ブランドとの整合性も前提として大事だが、そこは殆どの会社で「外す」ことはあるまい。
上記の三つの中で、実務的に重要なのは、二番目の購買決定権者のプロファイルとマッチしているか、だろう。
有り体に言えば「顧客目線」なのだが、そこが抜け落ちると、趣味の世界の議論百出の上、偉い人の趣味が勝つ、という痛い展開になる。
そこは避けたいので、必ず上手くいくとはお約束できないが、一つの案として提示したい。
まぁ、ご参考ということで。