人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

「夢をかなえるゾウ」 読了

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夢をかなえるゾウ文庫版

夢をかなえるゾウ文庫版

 

 

何を今更というくらいの、ちょっと前の大ベストセラー。

200万部くらい売れたのだろうか。

 

AmazonKindleを購入すると、無料で本が買えるのだが、その時に「読んだことないな」と思ってポチったまま、4〜5年くらい放置していた(すいません・・・)。筆者の水野敬也氏は、ブログも書いていて、そちらの方は更新のたびにずっと読んでいて、本を読むのは初めてとなる(なお、すいません・・・)。

 

※参照

ameblo.jp

 

本ブログはもっぱら娯楽として消費しているのだが、水野氏がどのようなスタンスでモノを作り、世に問うているか、というのが面白おかしく伝わってくる内容になっていて、本書を読んでいても、「あぁ、ブログで言っていたことはこういうことね」という風に感じたことは多々ある。

それはともかく本書は、しがないサラリーマンの”僕”の前に、過去に多くの偉人たちを導いたという、関西弁を喋るインドの神様”ガネーシャ”が現れ、様々な教えを施し、”僕”が日常の中でそれを実践することで少しずつ成功していく、というストーリーである。

 

関西弁を喋るインドの神様という設定で、すでに笑わせようという意図が満載なのだが、本書は過去のビジネス書やいわゆる”成功本”で語られた、成功のためのメソッドを編集して提示してみせている。

ユダヤ人の教えとか、ロックフェラーみたいな成功本の古典みたいなものから、スティーブ・ジョブズあたりまでの話が出てきていて、それこそ「笑え」「トイレ掃除しろ」みたいなものから、「やらないことを決めろ」みたいな話もあったり、まぁ悪い意味ではなく「どこかで見た話」である。

 

それで、本書の最も言いたかったことは、成功ノウハウもありがたいものだけれど、本当にそれを実践することこそが大事、ということだろう。

なので、実践しなければ、全く価値を産まないのだから、ノウハウそのものは「どこかで見た話」でも別に問題はない。

 

本書は、”成功本”と、それを求める大衆に対する痛烈な皮肉になっているように思う。

手垢のついた成功ノウハウ、成功者のエピソードを面白おかしく引っ張り出してきて、見事ベストセラーに仕立てる。

 

しかし、その本の中では、読者に対して「で、実際キミはここに書いてあること、一つでもやってみたの?」と問いかけている。

流石のプロデュース力である。

 

普通に面白いし、実践すればそれなりに成功すると思うので、興味本位でもご一読してみては。

まぁ、ご参考ということで。