人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

なにを怖れているのか?

仕事として、新規事業を生み出すお手伝いをしているわけだが、関わり方は、事業そのもののお手伝いに入るケースもあれば、新規事業が生まれる仕組み作りに関わることもある。

「仕組み作り」の方では、その仕組みを通じて、どのような会社を目指すのか、ビジョンであったり、あるべき姿について、クライアントとよく議論する。

 

散々議論を重ねて、仕組みを作っていっても、いざ運用が始まると、また別の苦労があったりするのだが、それは良いとして、最近気になっている(やっておきたい)ことがある。

それは、新規事業を推進していくにあたって、「どのような事態を避けておきたいのか?」という認識合わせをしておきたい、ということである。

 

どのような状態を目指すのか、という「正」の方向性だけでなく、「負」の方向性である。

人間の心理として、「負」の事態からの回避の方が、強い欲求と本音が現れるような気がするのだが、この辺りは意外と議論されない。

 

新規事業なのだから、失敗がつきものなのは、みんな頭ではわかっている。

予算も確保しているから、多少の損失は吸収できる。

 

レピュテーションが毀損するような事業はそもそも選択されないので、気にする必要もない。

では、なにを怖れて、チャレンジに二の足を踏むのか?

 

失敗したら関わった社員が不幸になるかもと考えるからか?

冷静に考えれば、怖れることなどなにもないのに、「未知」の領域に躊躇しているだけなのか?

 

この辺りの解明に、イノベーションの鍵が隠されているのではないかと睨んでいる。

今後、クライアントと是非議論を重ねて行きたい。

 

まぁ、ご参考ということで。