人間到る処青山あり

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「チームが機能するとはどういうことか」 読了

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チームが機能するとはどういうことか――「学習力」と「実行力」を高める実践アプローチ

チームが機能するとはどういうことか――「学習力」と「実行力」を高める実践アプローチ

 

 

マネジメント関連の読書が続いていて、その流れで評価が高かった一冊を手にした次第。

著者はアメリカの経営学界では多数の受賞歴があるそうで、不勉強ながらよく存じ上げなかった。

 

ものすごく端的にまとめてしまうと、オペレーショナルな業務を徹底していればよかった組織が、不確実な局面に向き合わなければならない事態になった場合に(最近の企業は皆そうだ)、いかに組織を”チーム”として機能させるのか、というテーマである。

本書には、”チーミング”という表現が頻出するのだけれど、ご承知の通り、人が集まっただけではチームにはならない。

 

また、誰かが指示を出してそれに従うだけの”チーム”であれば、これからの時代に役に立たない。

チームの構成員一人ひとりが主体性を持ち、不確実な状況下でチャレンジし、失敗から学び、またチームとしての知見を高めていくにはどうしたら良いか、そういったことが述べられていく。

 

個人的に最も心に残ったのは、(大前提としての)「心理的安全」である。

心理的安全が確保されなければ、主体性を持ち得ないし、失敗するようなチャレンジもできないということで、まぁこれが、日本というか、アジア系に共通するのかもしれないけれど、なかなか出来ていないポイントなのではないかなと。

 

これ、先日のエントリのきっかけになった部分なんだけれども、

dai19761110.hatenablog.com

「転んでも大丈夫な状態=心理的安全」が確保されていなければ、チャレンジもイノベーションも起こらないと思うのだ。

また、失敗して「組織として学ぶ(担当者が学ぶ、のではない)」というのも、先日のエントリで強調したかった話だ。

dai19761110.hatenablog.com

 

かように、内容としては小生自身が強く信じていることと共通している部分も多く、「そうだよね、そうだよなぁ」と思われるのだけれど、残念ながらこの手の話は、魔法の杖のような特効薬はなく、地道に取り組んでいくしかない。

なので、読後感としては、どうしても「うーん、結局その通りなんだけどねぇ」という感じにならざるを得ないかな、という風にも思う。

 

もちろん、心理的安全が確保されていて、上から下まで謙虚に学び合う組織というのは、大変かもしれないが気持ちのいい組織だと思うので、そんな組織が増えていくのであれば、とても楽しみな未来ではあるんだけどね。

あと、本書についてもう一つ申し上げると、ちょっと長いかなぁ、というのが本音。

 

もうちょっとすっきり纏めてくれれば尚良かったのだが。

まぁ、ご参考ということで。