人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

「『数字』が読めると本当に儲かるんですか?」 読了

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「数字」が読めると本当に儲かるんですか?

「数字」が読めると本当に儲かるんですか?

 

 

Amazonのセール案内と高レビューに釣られてポチった一冊。

小生は小心者なので、ファイナンスや転職関連の話はプロであるはずなのだが、「偉そうな顔をして実はわかってなかったらどうしよう…」と不安になり、この手の初心者向け書籍も、いつも買って読んでしまう。

 

本書はどうも実話がベースのようだが、ネットショップの花屋さんが、経営不振の状態から、限界利益率とキャッシュフローを学んで復活するストーリーを交えながら、簡易にファイナンスがわかるように仕立ててある本。

と、解説されて、「???」となった方にこそ、是非読んでいただきたい。

 

限界利益率というのは、原価と変動費を除いた利益が売上の何パーセントなのか、というのが無茶苦茶簡単な解説なのだが、これが大体25%を切ると、どんな業種でも厳しいことが多い、という解説があり、小生もそれは「へー!」であった。

一応言い訳すると、銀行でもノンバンクでもファンドでも、限界利益率を業種横並びで見るということは、現場ではあまりしないし、今回の事例のようなカツカツのところにはファイナンスしないので、「へー!」なのであった(在籍していたのが再生ファンドであれば、ちょっと違ったと思う)。

 

他にも、価格を上げると利益率にどのように影響するのか、それがレバレッジとして反映される様をわかりやすく解説しており、これまた「使える」知識なのである。

こういう出会いもあるので、初心者向け書籍はやめられない(読んでいてストレスがたまらないし)。

 

それにしても、企業経営というのは、最終的にはファイナンシャルな理屈に支配されるものだと思っているのだが、知らずに経営している人が本当に多いことに、いつも驚かされる。

金が全てだと言いたいわけでは勿論無いが、どうやったら「勝ち」なのかを知らずに野球をする人間もいないと思うのだ。

 

ルールを知らずにひたすら一塁への送球練習を繰り返す、みたいな取り組みは、「勝ち」に繋がらないとは言わないが、かなり遠いにも関わらず、そういう会社は多いように感じている(そういう個人が多いのかもしれない)。

たかが本一冊読む、先週金曜のエントリーと同じで、それくらいの努力はしても良いはずなのだが。

 

まぁ、ご参考ということで。