はい、リンク。
よく読んでいるブログで紹介されていて、積読しておいた本。
コピーライティングのプロの方が書かれた、売れるためのキャッチコピーの指南書。
古今東西の豊富な事例を紹介しながら解説されていて、読み物としても面白い。
本書の中では、「何を言うか」と「どうやって言うか」を分けて解説してくれているのだが、「何を言うか」というのが実はとても重要で(世間的なコピーライティングは、「どうやって言うか」のイメージが強いかもしれない)、それは商品(事業)そのものだったりするわけである。
小生も、新規事業開発の伴走をしていて、ある局面になると(だいたい折り返し地点を過ぎてちょっと、くらいのところかな)、「キャッチフレーズを決めてくれ」とお願いすることがある。
「誰に」「何を」「どのように」みたいな、コンセプトがおぼろげに見えてきた段階で、キャッチフレーズを決めてもらうと、さらにコンセプトがソリッドになって行く。
「何をして何をしないか」「誰のための」「どんな価値を提供するのか」を明文化するイメージ。
チームで新規事業開発をする場合は、チームメンバー間のコンセンサスを図り、一丸となってスパートをかける原動力になる(一人で考えていても、ドライブはかかる)。
これはつまり、「何を言うか」を決める作業であり、事業そのもの。
これがバチッと腹落ちすると、一気にスピードが上がって行くし、伴走していて最も快感を覚えるタイミングだったりするのよね。
本書の話に戻ると、残念ながら「こうすればバカ売れするコピーが作れます」という安直な方程式はない(当たり前だ)。
注意すべきポイント、参考にすべきメソッドが整理されているので、試行錯誤しながら自分の頭で考えて行くしかないのである。
また、最後の最後に、戦略的な構えなしにバカ売れしたら、それはそれで危ないのよ、という注意も一言添えられており、筆者の良心も感じる。
個人的にはとても好きな領域の本だったので、筆者の著作はもう少し掘ってみたいと思った。
まぁ、ご参考ということで。