人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

「圧倒的当事者意識」

「圧倒的当事者意識」というのは、リクルート社の用語。

DeNA社の「球の表面積」も、日立社の「ラストマン」も、まあ同じことを言っているのだと理解している。

 

ビジネスにおいてはとても大事だよね、という当たり前の話なのだが、新規事業開発にあたっては、これまた極めて重要である。

新規事業開発というのは、実は仲間作り、ファン作りだと思っているのだが、主体性を持った起案者が、社内の支援者を増やし、顧客というファンを増やし、というのが目指すストーリー。

 

その際、アイデアが生まれる瞬間という出発点を、たった一人で始めるのか、チームで始めるのか、という論点がある。

まあ、論点というか、新規事業開発において、一人一人から出されたアイデアを比較検討するか、アイデアそのものをチームで出すか、という方法論を、各社が試行錯誤していると理解している。

 

チームで始めるメリットは多い。

イデアそのものが広がる可能性もあるし、検証の精度もスピードも、一人より圧倒的に上だ。

 

デメリットは、お察しの通り、チーム一人一人の当事者意識が希薄になりがちで、そうなると圧倒的当事者意識を持った一人に負ける程度のパフォーマンスしか発揮しないということだ。

チームのアイデアだった筈が、実は「誰かのアイデア」だったり、「誰のアイデアでも無い」状態だったりするのだが、そうなると全然前に進まない。

 

一人で始めると、その辺は問題がないのだが、早々に仲間を増やしていかないと、検証の精度とスピードが全く上がらず、いつまでたっても前に進まないというリスクはある。

仲間作りがお得意な人なら、放っておいてもスピードは上がっていくのだが、答えが出るまで考え続けるのが起案者の仕事と思い込んでしまうと、いつまでもドツボから抜け出せない。

 

チームで始める話に戻るのだが、この問題の解決策は、やっぱり一人一人が当事者意識を持てるアイデアを出し、言い出しっぺが他のチーム全員を仲間にして(説得して?)、チームのアイデアとする流れを作るのがいいんじゃないかと考えたりしている。

この流れは、実践したことがないので、一緒に取り組んでくれる企業さんを、是非募りたいところ(笑)。

 

まぁ、ご参考ということで。