人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

署名活動のように新規事業を進める

これ、別に実績が証明された方法論でもないのだけれど、仕事の進め方の一般論として、いかに周囲を巻き込んでいくか、というアクションはあると思う。

実は個人的には、あんまり得意ではないのだけれども(苦笑)。

 

しかし、新規事業を考える方々が意外と忘れがちなのは、事業に取り組むのは自分一人では無いということ。

一人では能力に限界があるから、というのもあるけれど、結局どこかのタイミングで会社のリソースを使うわけで、そのリソースを提供してくれる人、リソースを使うという意思決定をする偉い人、初期顧客として参加してくれる人、同じく事業パートナーなど、大勢を巻き込んでいかなければならない。

 

要するに、仲間を増やすということだ。

署名活動のように、と書いたけれども、それは活動の趣旨に賛同してくれる、事業の仲間を増やす活動ということだ。

 

もう一つは、仲間を増やすとして、一人一人口説いて行くのか、という論点がある。

しかし、一人一人口説いて行くプロセスは、決して逃げてはいけないものの、物凄く手間も時間もかかる。

 

政治の世界では、「アジェンダセッティング」なんていう言葉があるけれど、巻き込みたいコミュニティに対して、正しいアジェンダが提示できれば、自然と仲間は集まって行く。

いや、究極の理想は、放っておいても「それ、ちょっと手伝わせてよ」という人々が集まる状態だ。

 

マーケティングといってもいいのだが、仲間が集まりやすいアジェンダを整理していき、自分のやりたいことと上手く折り合いをつけていけると、凄く上手くいく可能性が上がる。

そして、巻き込まれた人達の「うねり」に押し上げられる形で、起案者自身も成長していく。

 

そして、いやらしい話だが、関係者が多くなったプロジェクトは、簡単には潰しにくい。

会社の正しい意思決定を阻害するアクションかもしれないが、企業内起業家、イントレプレナーたるもの、”Too big to fail”を狙うくらいの強かさがあっても良いのではないだろうか。

 

どうも、「あなた自身が本当にやりたいことは何か?」みたいな、起案者の内省を促すようなアドバイスも多いのだが、それが無い人は、内省しても出てこないし、ある人はある人で、独り善がりでは形に出来ない。

署名活動のように新規事業を進める、というのも一つの方法論ではないだろうか。

 

まぁ、ご参考ということで。