人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

忖度上等

別に今年一年を振り返るつもりはないのだが、「忖度」というワードは社会の多くの耳目を集めた。

大企業のネタだったということもあるが、それだけみんな心当たりがあった、ということでもあろう。

 

あの企業の「忖度」は、言外の意味を読むことで、責任の所在を曖昧にするというエゲツない仕組み(結局断罪されたようなものだが)。

また、上司の明確な指示無しに現場が動くという、極めて日本的な話でもある(きっと海外の人からすれば、そんな組織は恐ろしくてたまらないに違いない)。

 

しかし、こと営業の場面においては、忖度はどんどんするべきだと思う。

むしろ忖度のできない営業は、競争の中で勝ち残れないのではなかろうか。

 

決まった商品を、決まった価格、決まった納期で納めるなんていう世界は、もはや営業が介在することは無くなってきている筈だ。

如何に顧客のニーズを先回りし、期待を上回る提案ができてナンボに、世界は突入している。

 

そんな世界にあっては、顧客に答えを求めても、当の顧客が「何がしたいか」なんてわかっていないし、ましてや顧客から要望が出てくるのを待っても、永遠に話が進むことはない。

待ちの姿勢では、「次の機会」なんて絶対に訪れないのだ。

 

我々のビジネス環境は、もう20年以上前から、そんな状況にある。

なので、如何に深く顧客や、顧客を取り巻く環境を理解し、顧客自身ですら認識していなかったビジョンを提示出来るか。

 

そんな高度な忖度が出来なければ、今後ますます、我々人類の居場所は無くなっていくのだと思う。

まぁ、ご参考ということで。