先週のエントリー、「別れても好きな人(笑)」に教わった話である。
当時、駆け出しの人材紹介コンサルタントとして、企業と人の間に入って仲介役をしていたわけで。
転職の場面では、「初めまして」からコミュニケーションが始まるのだが、企業も人も、当然最初は綺麗な面を見せる。
しかし、だんだん話が進んでいくと、お互い全て綺麗なわけではないから、そのあんまり綺麗ではない部分を、どう相手に伝えるか、という問題が持ち上がってくる(伝えない、というのは論外である)。
そこで教わったのが、タイトルの「ネガテイブ情報は酒を注ぐように」である。
この話には、酒を注ぐ我々と、日本酒の一升瓶と、コップと、酒を飲む相手方が登場する。
日本酒の一升瓶がネガテイブ情報、飲む相手方がその情報を聞く相手だ。
で、酒を飲ませるのに、いきなり一升瓶をラッパ飲みさせる人はいないわけで、ネガテイブ情報を一気に全部伝えてはいけない。
まずはコップに一杯、相手のキャパシティの範囲で注ぎ、それをグッと吞み干すのを見守る。
呑んだらまた酒を注ぎ、また吞み干すのを待つ。
それを繰り返し、一升吞み干すまで続けるのだ。
もちろん途中でダメになってしまうこともあるけれど、要点は、相手のキャパシティを見極め、伝えたことを消化するまで待つ、ということ。
この話を聞いてから、小生はずーっと実践しているつもりなのだが、これって営業トークでも、事業プレゼンでも、金融機関とのリスケ交渉でも、全部一緒だと思うのだ。
全てのコミュニケーションは相手があり、相手目線でデザインし、実行すること。
コンサルタントの介在価値というのは、こういうコミュニケーションが出来ることも、その一つだとは思うのだが。
まぁ、ご参考ということで。