人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

対話を進める

社会人になってもう、結構な時間が経つのだが、昔から思っているのは、日本人というのは、本当にコミュニケーションが下手だなということ。

小生自身はもともと対人コミュニケーションに苦手意識があって、それをなんとか向き合って乗り越えてきた、という感覚がある。

 

苦労して身につけた立場からすると、未だに自信がないのだが、それ故に、普通の人を端で見ていて、そのコミュニケーションスタイルが気になるのである。

まず、愛想がない。

 

怒っているのか?と思ってしまうくらい愛想がない人が多い。

インド人もわりと笑わない方だと思うが、日本人の方が酷いのではないか。

 

それから、人の話を聞かない。

喋りっぱなしという人もいるが、相手の意見を受け止め、理解して、議論を発展させる、という意味において、人の話を聞ける人がとても少ない。

 

反対方向か、同一方向の意見をひたすら応酬するのではなく、角度を修正しながらも、双方の意見をベクトル合成のように結び、新たな視座を開くのである。

それができないのなら、そもそもコミュニケーションを取る意味がないと思う。

 

また、自らの役割を忘れて、素の個人として喋ってしまう人も多い。

組織長として、組織を推進する立場にあるはずなのに、「個人的意見」を連発して停滞させてしまう人は読者諸兄に心当たりがあるだろうし、会議でひたすら喋る人とか、引退後に現役時代の立場が忘れられない人も同じだ。

 

他にも、怒るとか、黙っていて後で反論するとか、色々あるけれど、何れにしても、対話相手の尊重と、対話を建設的に進めるための客観的な視点に乏しい人が多いような気がする。

出処が怪しい「ユダヤ商人10の教え」というのがあるのだが、その教えの一つに、「話す倍、聞け」というのがあろ。

 

個人的には、要するにこれではないかと思うのだ。

自分が話す倍、相手の話を聞くのが、尊重。

 

会話の量が偏ってないか、場をコントロールするのが、客観的な視点。

対話を進め、一人では辿り着けないところまで至るのが、コミュニケーションの本義を実現するアプローチとして、「話す倍、聞け」、いかがだろうか?

 

まぁ、ご参考ということで。