人生においても、キャリアにおいても、企業経営においても、「軸」がある、「一本通った筋がある」ということを良しとする風潮はある。
そのことが本当に良いのかは一旦置いておくとして、「軸」とか「一本通った筋」とは何であろうか?
スタートアップや新規事業構築の場面で、「ピボットする」という便利な言葉があるが、バスケットボールの「ピボットターン」を思い出せば、足を一本動かさないまま、向きを変えるのが「ピボット」だ。
その際に、動かさない方の足が、「軸足」=「軸」ということになる。
つまり、外部環境に併せて、諸々を変化させたとしても、最後まで変わらない何か、が軸になるということだ。
どうしても「軸」というと、目に見えないが確固たる何かが自分の中にあって、それを探さなければという思い込みのもと、「自分探し」モードに入って迷宮入り、というのが多くの人が経験するパターンのような気がする。
「自分探し」をすれば何かが見えるわけではなくて、環境の変化や時間の経過を経ても変わらないもの、という風に検証していくと、比較的容易に「軸」が見えてくるのではないだろうか。
そしてその「軸」が認識できると、自ずと次に進むべきステップも見えてくるような気がしている。
ちなみに、新規事業開発の場面では、貢献したい顧客・実現したい世界観そのものが変化してしまうことを「ブレ」と言い、例え事業モデルが全く変わってしまっても、顧客や世界観が変わらないことを「ピボット」と、呼ぶようにしている。
まぁ、ご参考ということで。