人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

ネガティブ情報は酒をつぐように

すごく大事な話をしますよ。
小生がかつて仕えた社長から伝授され、以来常に心に留め置いていること。

人生の場面場面で、ネガティブな話を伝えなければならない局面というのはある訳で。
当時小生は転職エージェントだったのだが、人間のカップル同様、企業も人材も完璧な存在などなく、何らかしらネガティブな要素を持っている。

間に入っている立場として、それを黙っているということはありえないので、ではどのように伝えるのか、というのがタイトルの「ネガティブ情報は酒をつぐように」である。
ネガティブ情報が仮に一升瓶一本分あったとして、それを全部飲ませようとして、いきなりラッパ飲みさせたら、それは無理がある。

そこはグラスに一杯つぎ、まずは相手がグッと飲み干すのを見守り、飲み切ったところで、もう一杯ついでいく。
それをひたすら繰り返していく。

もちろん、相手の強さによって、酒が進まないということはあると思う。
しかしだからと言って、五合で止めてしまったら、それはそれで大いに問題が残る。

そこは相手のペースに合わせ、一升飲みきるまで、最後までとことん付き合うのである。
そうやって、すべての情報を、相手に消化させるのだ。

実はこれ、対人コミュニケーションにおいては、ネガティブ情報に限らず、すべての局面で必要な考え方だと思う。
コミュニケーションは、如何に上手に伝えるかではなく、正しく相手が理解しているかが重要。

情報の受け手には、必ずキャパシティというものがあって、例え時間や手間がかかっても、相手のキャパシティを超えないように、丁寧に伝えていかなければ、大事なところが伝わらなくなってしまう。
小生にとって、とても大事にしている心がけの一つ。

まぁ、ご参考ということで。