人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

「何を」という問いは難しい

転職相談にのっていると、必ず問いかけなければならないのが、「あなたは何をしたいんですか?」というものだ。
ある種、鉄板の質問にもかかわらず、自分自身も腹落ちし、聞いた相手も納得する答えを持っている人は、極めて少ない。

小生が以前お世話になったコンサルタントの方によると、一番答えるのが難しい問いかけが、「なぜ=why」を問う質問、とのことだったが、「何を=what」を問う質問というのは、それに準じるくらい、難しいものであろう。
難しい中でも、答えを見出していかなければ、人生は切り開けないわけだが、一つの方法論として、質問の順番を整える、というアプローチがある。

5W1Hを考えた時に、日本語の対訳として、「いつ」「どこで」「だれが」「何を」「どのように」という表現が一般的だと思うのだが、その順番で確認していくのである。
そしてそれらを全て答えたあとに「なぜ」そんなことをするのか、という思考になっていく。

キャリアで言えば、「何年後くらいに」「どんな会社にいて」「だれが=自分が、もしくはこんな人たちを」「こうしたい、もしくはこんな風にしてあげたい」という形で展開していくとおぼろげながら見えてくるものがある。
「どのように」というのは方法論なので、別途考えるとして、そこで見えてきたものと、「なぜ」そんなことをしたいのか、という問いを行ったり来たりすると、自分が「何を」したいのか、というのが、より強固に見えてくるように思っている。

「何を」という問いは難しく、やみくもに答えが降りてくるのを待っていては、いつまでたってもわけがわからないままだが、正しい順序で問いを立てると、答えが見えることもあるのだ。
まぁ、ご参考ということで